TECHNOLOGY
PA-6めっき (ポリアミド:ナイロンめっき)
1960年代後半、プラスチックにめっきを施す技術が普及し現在では自動車・家電・IT機器の部品群や日用雑貨に至るまで金属代替として使われております。軽量化、生産性(射出成形による量産性、デザイン自由度)、コストパフォーマンスに優れております。樹脂はABS樹脂が広く使われおります。ただ汎用性樹脂のため、耐熱、強度、剛性には限りがあり、更に金属に近い機能を求めるニーズに対応するため、エンジニアリングプラスチックへのめっきが開発されました。弊社ではこの要望に応える手段としてナイロン樹脂へのめっき加工を行っております。エンジニアリングプラスチックの代表的な特性である高耐熱、高強度、高剛性だけでなく樹脂めっきとして優美な外観(金属様)や耐油(耐ガソリン性)をあわせ持つナイロン樹脂にめっき加工を施すことにより、さらに金属に近い代替材料としてご提案致します。ナイロンはミネラル強化の6ナイロンとなります。弊社では金型製作・射出成形・めっき加工とナイロン樹脂めっき品の一貫生産体制で受注致します。たとえば鋼製のプレス鋳造品や亜鉛・アルミダイキャスト品にめっき加工しているものの代替としてご提案致します。

詳細
物性測定項目 | 試験方法 (ASTM) | 単位 | めっき前 | めっき後 |
---|---|---|---|---|
引張強度 | D-638 | Mpa | 82 | 72 |
曲げ強度 | D-790 | Mpa | 137 | 147 |
曲げ弾性率 | D-790 | Gpa | 5.4 | 11.3 |
衝撃強度 (IZOD OF NOTCH) | D-256 | J/m | 49 | 39 |
熱変形温度 (1.82Mpa荷重) | D-648 | ℃ | 150 | 210 |
特徴
- 素材はミネラル強化の6ナイロンを使用
- めっき前処理にクロム酸を使用しない環境調和めっき工程にて生産
- 優美な金属様外観だけでなく、高耐熱・高強度・高剛性や耐油 (ガソリン) 性・耐薬品性に優れる
- 軽量化ができ、デザインの自由度に優れる
樹脂の結晶性と耐薬品性のため大型成形品の加工は難問がありましたが弊社では一貫生産体制と長年にわたる成形技術とめっき技術を駆使して、この難問題を克服致しております。小物から大型成形品(最大1,300×1,000)まで一貫受注生産致します。さらにめっき工程では他社では見られない一貫加工(ワンラック生産方式)で安定した品質と低コストを実現しております。必要に応じてサテン調めっきも選択出来ます。
実用ヒートサイクル性 130℃~-30℃
コスト :アルミダイキャストめっきの70%
軽量化:アルミダイキャストめっきの60%
採用例

プロテクターマフラー